1-10  F2 の分離比の説明


 純系をかけあわせてできる F1 を自家受精させて生じる F2 の分離比が、3:1となる ことは、メンデルの理論によると次のように説明できる。
 自家受精とは遺伝的に同じもの(同じ遺伝子型のもの)をかけあわせることと同じ であるから F1 の自家受精は Rr×Rr のかけあわせとなる。
 遺伝子型Rrのものは、Rをもつ配偶子とrをもつ配偶子を同数ずつ作る。 父方と母方とそれぞれ1つずつ配偶子をもらって、その結合(受精)によって F2 が できる。
 この交雑によって生じる F2 の遺伝子型はRR、Rr、 rrのものが生じ、その比は1:2:1となる。
 ここでRRとRrは表現型では同じく丸形になり、rrはしわ形になるので、丸:しわ=3:1になる のである。

 注) RrとrRは同じものである。普通ヘテロの場合は大文字を先に書く。
    rRとは表記しない。 図中のGは配偶子(gamete)を示す。


[研究3]メンデルの実験(1-6の表)では分離比が正確に3:1になっていない。 このことはどのように考えたらよいか。
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