1-12 検定交雑


 表現型が顕性形質をあらわす個体には、遺伝子型がホモのものとヘテロのものがあ るが、この2者は外見上識別できない。遺伝子型がホモかヘテロかを判定するには 検定交雑 (test cross)という交雑をおこなって知ることができる。
 検定交雑は遺伝子型未知の顕性形質を示す個体と 潜性のホモの個体の交雑をおこ なうもので、一遺伝子雑種の場合は結果が2通りしかないので、それぞれがホモとヘテロ に対応することになり判定できるのである。

<例>種子が丸形のものの遺伝子型を知るには種子がしわ形のものと交雑させる。
     

検定交雑の結果
1 に顕性形質と潜性形質が1:1・・・・親の遺伝子型は異型接合体(ヘテロ)である

 検定交雑は純系か雑種かを判定することができるので、品種改良などではよく利用 される重要な交雑である。

注) F1 に2種類のものができるということは、もう一方の親が2種類の配偶子を作ったと考えることができる。


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