2-5 独立の法則


 丸・黄(RrYy)を自家受精することによってできる次代の分離比は 9:3:3:1 になるが、これを種子の形、子葉の色の別々にみると、次のようなことがわかる。
 この場合、種子の形についてのみ注目すると丸:しわ=12:4=3:1となる。 種子の形が丸形のものについて子葉の色の分離比をみると黄色:緑色=9:3=3:1 となり、同様に種子の形がしわ形のものについて子葉の色の分離比をみると黄色:緑 色=3:1となる。つまり、どちらの場合も子葉の色の分離比は同じになっている。
 このことは、種子の形に関する遺伝子と、子葉の色に関する遺伝子が互いに独立し 無関係に配偶子に分配されることを示している。これは、メンデルの法則のひとつで 独立の法則 が成り立っているからである。



 ※独立の法則は後にあてはまらないものが見つかり、独立の法則は2つの遺伝子が 別々の染色体に存在するときのみに成り立つことが明らかになった。 メンデルの時代 には遺伝子が染色体に存在することがわかっていなかった。


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