4-6 抑制遺伝子


 ある顕性遺伝子の発現を抑制するように働く遺伝子を抑制遺伝子という。

<例>カイコの繭の色の遺伝

 繭を黄色にする遺伝子Yの作用は、抑制遺伝子Iが存在すると発現が抑えられてしまい、遺伝子Yは作用せず、結果的に、白色の繭ができる。

        Y
        ↓←I
     白色 →  黄色

※白繭・黄色繭がすべてこの遺伝様式というわけではない。
※カイコにとっては黄色繭の方がもともとの色である。食べた桑の葉のカロテンを取り込むことができるとそれが繭の色に反映して黄色繭ができる。これに関与した遺伝子がうまく働かなくなってカロテンを取り込むことができなくなると白繭になる。染色などでは白繭の方が染めやすいので、白繭の品種が多く飼育されるようになった。


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