【参考】 自由交配


 エンドウのような自家受精植物でなく、個体間で自由に受精が行われる植物について考えてみよう。

<例題> 遺伝子型Rrと遺伝子型rrを親(P)として交雑したら、F1 では、遺伝子型Rrと遺伝子型rrが1:1の割合で生じる。 このF1 を自由に交配させたら、F2 ではどんなものがどんな比で生じることになるか。

<解法> Rrとrrを自由に交配させると、
   Rr×Rr     Rr×rr
   rr×Rr     rr×rr
 の交配が同じ割合で起こることになる。(下図)
Rr
rr
 Rr   RR:Rr:rr=1:2:1   Rr:rr=1:1 
 rr   Rr:rr=1:1   すべて rr 

 この結果から、各交配で同数のF2 が作られると考えると次のようになる。(分離比の和を最大数の4にそろえる。)
 Rr×Rr   RR:Rr:rr=  1:2:1 
 Rr×rr      Rr:rr=    2:2 
 rr×Rr      Rr:rr=    2:2 
 rr×rr         rr=      4 
 合計   RR:Rr:rr=  1:6:9 


<別解> Rrが作る配偶子はRとrで、その比は1:1で、rrが作る配偶子はすべてrである。 Rrとrrの個体の比は1:1であるので、この両者が作る配偶子全体での Rとrの比は3:1となる。これらが、自由なくみあわせを作ることになるのだから、 下のような表をつくって縦と横の係数をかけ合わせて考え、答え(RR:Rr:rr=1:6:9) を出すことができる。
1 R 
3 r 
 1 R   1 RR   3 Rr 
 3 r   3 Rr   9 rr 

 自由交配の場合は、この方法の方がより簡単に算出できる。

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