<演習58>
ある昆虫の眼色、翅の形、体色について、遺伝の実験を行なった。これらの形質を担う3対の対立遺伝子は
同一染色体上にあり、Aは赤眼・aは紫眼、Bは長翅・b短翅、Dは褐色・dは黒体色を示す遺伝子である。
Aはaに、Bはbに、Dはdに対して優性であり、この昆虫の雄では交さは起こらない。
これら3対の遺伝子について遺伝子型が異型(ヘテロ)のF1(AaBbDd)を
つくり、その雌に遺伝子型が劣性同型(aabbdd)の雄を交配すると、表の結果が得られた。表の中で個体数
が最も少ない2群は、3つの遺伝子の間でそれぞれ交さが起こったため生じたものである。
表現型 |
個体数 |
赤眼・長翅・褐体色 |
10 |
赤眼・長翅・黒体色 |
340 |
赤眼・短翅・褐体色 |
70 |
赤眼・短翅・黒体色 |
80 |
白眼・長翅・褐体色 |
80 |
白眼・長翅・黒体色 |
70 |
白眼・短翅・褐体色 |
340 |
白眼・短翅・黒体色 |
10 |
(1) F1をつくるのに用いた両親の遺伝子型の組み合わせを、次の(ア)〜(エ)から選べ。
(ア) AABBDD×aabbdd (イ) AABBdd×aabbDD
(ウ) AAbbDD×aaBBdd (エ) aaBBDD×AAbbdd
(2) 表の結果から、各遺伝子間の距離とそれらの配列順序を下図に示すとすれば、どのようになるか。(ア)〜(ウ)に遺伝子記号を、
(エ)と(オ)にくみかえ価を記せ。
(ア) (イ) (ウ)
─┼─────┼─────┼──
(エ)% (オ)%
(3) この実験で用いた昆虫で、遺伝子型がAaBbDdのF1の雄に遺伝子型がaabbddの雌を
交配した場合どうなるか。うまれる子の遺伝子型とその比を記せ。
(4) 以上の結果をもとに、この昆虫において遺伝子の配列順序やくみかえ価を決めるにはどのような交配がよいか。
答え
(1) |
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(2) |
ア イ ウ エ オ
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(3) |
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(4) |
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