6-5 検定交雑の結果からわかること


  検定交雑(p.12参照)は2つのアレル(対立遺伝子)の関係(独立であるか連鎖であるか)の判定や、組換えの有無などの判定などにも利用される。

  遺伝子型AaBbの個体と遺伝子型aabbの個体を交雑させた場合を考えてみよう(右図)。この交雑でできたF
1の分離比がAaBb:Aabb:aaBb: aabb = x1yy2 x2 であったとき,
AaBbの親はAB, Ab, aB, abの4種類の配偶子を x1yy2 x2  の割合で作ったことになる。つまり, F
1の分離比と配偶子の分離比が一致する。
このことは、aabbの個体がつくる配偶子が一種類(遺伝子型はab)であることによる。

そして、AaBb: Aabb: aaBb: aabb=1:1:1:1のときは独立で,それ以外のときは連鎖があると考えてよい。

検定交雑は親の遺伝子型を判定するだけでなく、配偶子の種類や分離比、連鎖の有無を知る上で重要な交雑である。


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