メダカのDNA分析実験キット

基本セットの概要
 電気泳動で必要な試料・試薬のセットが「基本セット」です。

基本セットで提供される試料は、上図に示したような過程を経て作成されます。

ミナミメダカとキタノメダカ、両者の雑種(F)から、DNAを抽出します。抽出物には核DNAだけでなく、ミトコンドリアDNAも含まれます。
次に、核DNAとミトコンドリアDNAの一部を別々にPCRで増幅します。
さらに、核DNAとミトコンドリアDNAから得たPCR産物を、別々の制限酵素で処理して、最終試料とします。 

解説 
ミナミメダカとキタノメダカ  核DNAとミトコンドリアDNA

ここで、雑種Fと表記してありますが、実は2通りの場合があって、♀ミナミメダカ×♂キタノメダカの場合と、♀キタノメダカ×♂ミナミメダカ の場合があります。基本キットの試料を電気泳動してできたバンドパターンを見ると、どちらの場合であるかを判定することができます。

そこで、生徒向けに、母親はどっち? という「課題」を設定します。

実際のバンドパターンの例を次に示します。


 核DNAに注目すると、Fは両親のパターンが重なったものとなっています。 
 ミトコンドリアDNAに注目すると、Fは片方の親のパターンのみが出ています。
ミトコンドリアは母親のものしか受け継がれないので、 母親とFは同じパターンとなるはずです。
ですから、この場合のFの母親はミナミメダカであることがわかります。

基本セットの内容と学校で用意するもの  基本セットの実験操作と授業展開

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